先生と人間
ミャンマー人のクラスメートが11時15分になると「テンプラを買いに行こう」と声をかけてくれる。それから私たちはインドネシア人やバングラデシュ人、ベトナム人の友達と一緒に食事を買って、学校の近くにある公園で話しながらご飯を食べる。これが私の日課だ。
公園の向こうに保育園がある。子供たちがちゃんと並んで、先生の言う通りに遊んでいるのが見える。先生たちはゲームを通して日本のマナーや人間関係などを教えているようだ。時々、子供たちは先生たちと一緒に散歩する。散歩をしながら、信号などの交通ルールを学んでいるのだ。これはすごいことだと思う。日本人は子供の時からマナーや礼儀を教えられるから、大人になって、礼儀正しくきちんとマナーが守れる人間になるのだと思った。
子供達の様子を見ているうちに人生において、いかに先生が大切なのかに気が付いた。漢字で「先生」は「先」に「生まれる」と書く。先に生まれたので、色々なことがわかるから、他の人に教えることができるという意味である。また、「人間」は「人」の「間」と書く。人と人の間でコミュニケーションができるのが人間である。
「先生」という「人間」は漢字の意味のように子供達を未来へ導く役目をしている人のことだ。私の人生にとってもそうだった。最初は何も分からなくて、将来のために何をしていいのか分からなかった。学校に行って、いろんなことを学んで、人としてどうすればいいかを考えられるようになってきた。日本に留学することができたのはバリにいる先生のおかげだ。
今、私はまだ未熟ですが、なんとか「先生」として成熟し、他の人の役に立てるような人間になりたいと思う。