新聞配達
日本に来て二年近く経ちました。運がよかったので朝日新聞奨学金をもらって日本へ来られました。アルバイトは新聞配達です。
始めは新聞配達と聞いて、簡単な仕事だと思いました。家に新聞を配るだけなので、難しくないと思いました。
でも実際は全然簡単じゃありませんでした。日本に来て、一週間くらいして、新聞配達の練習が始まりました。最初にバイクをもらいました。私のバイクは本田のCUBです。スピードはあまり出ませんが、急な坂道でものぼれるようにエンジンが強いです。
次に地図を見ながら私が配達する場所を説明してもらいました。私が配る場所は宝塚です。朝刊は光明町と亀井と千種で配って、夕刊は大吹町と伊志子と小林で配ります。地図にお客さんの名前と住所と新聞の種類が書いてあります。地図を覚えて、店の人が配るのについて行きました。
私が一人で配った初日はすごく大変でした。地図をまだ覚えていないので、お客さんの名前や何の新聞を配ったらいいのか全然わかりませんでした。辺りは暗いので、地図がちゃんと見えなかったし、寒くて、新聞を上手に取ることも難しかったです。それでたった百二十枚の新聞を配るのに二時間もかかってしまいました。他の人なら三十分で終ります。
今は毎朝、二時に起きて、新聞をバイクに載せて、配り始めます。雨の日も、寒い日も、毎日、お客さんに新聞を配らなければなりません。初めは慣れなくて、とても疲れましたが、段々楽になっていきました。
一ヵ月、二ヶ月経つと、新聞配ることが好きになってきました。大変だけど、時給もいいし、店の人やお客さんもやさしいし、勉強する時間もきちんと取れるので、勉強に集中できます。早起きすると漢字の練習もたくさんできます。
新聞配達のおかげで、私は前よりずっと強くなりました。