卒業生の作文

「もしあの頃に戻れるものなら」

 あなたは選択を下さなければならないことに迫られていると感じたことがありますか?「今の仕事は自分の柄にも合わないし毎日同じことを繰り返していてつまらないし。けれど、給料も良いし、安定した生活も出来るし。。。辞めようと思ってもなかなか辞められない」とか「長年付き合っている彼女と結婚する意欲は全然ないものでもないんですが、結婚生活について考えるとやる気は出てこない」とか「明日は試験があるのに、親友からのパーティーに誘われた。参加しないつもりだけど、親友の事だから行かずには済まないかも。。。」等のような場合を挙げ出したらきりがありません。二つある選択の中からどちらか一つを選ぶのは本当に難しいですよね。正しい選択ができたら、それはとても運が良い事だと思います。逆に、選択を間違えるとどうなるでしょうか。「あの時こうすれば良かったのに、なんでしなかったんだろう」と自責する人が多いことが想像に難くありません。そこに後悔が生じます。
 「後悔とは、違う決定をしていたら今の状況がもっと良くなっていたかも知れないと想像したときに感じるネガティブな感情の事である」とある学者が定義しました。人間は人生において悔しく残念に思ったことが一つや二つあるものです。「学生時代にもっと勉強しておけば良かった」と年をとってからつくづくと思っている人は少なくないでしょう。彼はすべき事をしなかったから後悔しているのです。
 それに対し、すべきでない事をやってしまったので、悔いる人も珍しくありません。ある人が些細なことで何十年間も付き合っていた親友と大げんかをしたあげ句、暴力をふるってしまい、結局今の二人は赤の他人のようになってしまったとします。後悔しているかと聞かれると、二人とも「ハイ」と答えるでしょう。「やらなかった後悔」も「やった後悔」もどちらも後悔の原因です。けれども、前者は後悔する気持ちが後者に比べて強く感じるというのを耳にしたことがあります。ですが、僕にとっては、どちらの後悔も同じです。
 何故なら、僕は「やらなかった後悔」と「やった後悔」の両方を経験しているからです。前者は、ちゃんと考えずに、本当に入りたい大学を選ばなかった事で、後者は真面目に勉強しないで、途中で大学を退学した事です。今になっても、それらを思い出すたびに悔んでなりません。
 しかし、奇跡は絶対起こらないので、「あの頃に戻れるものなら。。。」等と終わった事をクヨクヨ後悔しても元に戻れないのが現実です。ですから、後悔をしないように何か行う前に、やるかやらないかをしっかり考え、その後やり続けるのか諦めるのかどちらが良いのかを決める事が一番大切なのではないでしょうか。もし自分の決めた事が実際に思った通りにならなくても、「あの時こうすれば(或いはこうしなければ)良かったのに」と嘆かず、自分の間違いを潔く認め、その間違いをもう一度犯さないようにした方が良いと沢山の失敗をした僕は身にしみて感じています。
 それで、今現在の僕は後悔の無い人生を送る為に過去の失敗ばかり振り返らないことにしています。過去の失敗を引きずるのではなく、むしろそれらの失敗を自分の糧にして将来に向かって努力したほうが良いと思っているからです。皆さんも後悔をしないように頑張って下さい。

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