卒業生の作文

ありがとう日本

 はじめて日本に来た時、私は感動のあまり、言葉がでなかった。「本当に夢じゃないよね」と私はつぶやいた。それはあたりまえのことだった。私の夢は日本に来ることだったから。日本に来る前から、色々な思い出がたくさん出来た。
 インドネシアで日本語を勉強していた学校では、短い間だったが、たくさん友達ができた。でも、残念なことに、その友達はみんな同じ学校へ行けるとはかぎらない。ほとんどの学生は大阪の学校に入学した。神戸や名古屋や金沢の大学に入学した学生もいる。
 日本に来たら、日本の習慣など、身につけなければならないことがたくさんある。一番めんどくさいと思ったのはゴミの分別だ。インドネシアではゴミは分別せずに、捨てるからだ。また、私の宗教はイスラム教だ。どこへ行っても、いつもヒジャブ(髪を覆うための布)をかぶっているので、どこにいっても目立つせいか、日本人に見られている気がする。一度、スーパーへ行く途中で、一人のおばさんに声をかけられたことがあった。「こんな暑さに、それ(ヒジャブを指差してる)をかぶって、暑くないか」と質問された。「もちろん、暑いです。とても」と私は答えた。たしかに、夏になると、ヒジャブは暑くて我慢できないぐらいだ。日本の夏は暑いのに対して冬はとても寒い。私の国の季節は2つしかない。半年は夏、そして夏が終わると梅雨が来る。だから、日本に来て初めて冬を体験した。
 また、私はムスリムだから、一番大切なものは食べ物だ。イスラム教では食べていい食べ物と食べてはいけない食べ物が決まっている。私たちムスリムは豚は食べられない。たとえば鶏肉や牛肉でも殺す前に、お祈りがされてない動物は、食べられない。これが日本に住む上で一番困まったことだ。野菜やさかなやたまごしか食べられない。
 でも、日本での生活はいつも悪いことばかりではない。たくさんいいこともある。日本には、どこへいっても、電車がある。とくに大阪には色々な電車がある。とても便利だ。その便利さのあまり、時々混乱状態に落ちることもある。
 しかし、省みると、今の私は、5年前の私からは、考えもつかないところに立っているかもしれない。私は家族が自慢できる存在になりたい。それは簡単なことに見えて、実際はとても難しい。だから、言うまでもないが、今は私にとって一番大事な段階だ。日本で私の夢を叶えたい。夢を真剣に考えられるようになったのは、日本に来たおかげだ。そして、先生に感謝の気持ちを伝えたいと思う。ありがとう、先生。そして、ありがとう日本。これから前に自由に進んで行こうと思う。私はずっと日本に住んでいたいと思う。
ありがとう。。。

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